健康情報ニュース ・ 書籍紹介コーナー

腸管免疫

 私たちの体は、外部環境から生命を維持するために様々な防御機構が働いています。
外部から侵入しようとする細菌や異物は免疫により排除されますが、その第一関門は、鼻腔、口腔、気道、消化管、などといった粘膜。この粘膜の表面積は成人の場合約400uと皮膚面積の200倍以上の広さであり、テニスコートの1面分以上になります。
 この広大な粘膜をバリアーとして、生体は生命維持活動を、つまり「食べる」「飲む」「吸う」といった生理的活動を営んでいます。しかし、この粘膜が日常おかれいる生活環境は非常に過酷で、絶えず膨大な種類と量の異物(例えば細菌、ウイルス、食物性蛋白など)にさらされています。この膨大な異物に対し、私たちの体は常に敵か否かを判断し、善玉は体に必要なものとして取り込み、また悪玉は不必要なものとして排除する機構を備えています。この機構の中核を占めているものが腸管免疫です。
 腸管免疫系には体全体のリンパ球の60〜70%、免疫グロブリンの60%が存在し、このことからも腸が重要な生体防御機構であることがうかがえます。
 また、近来、動物性脂肪、食品添加物、環境中の汚染物質、抗生物質などの成分が口から腸に入って来る機会が増えています。これらの要因はすべて腸管免疫の働きに悪影響を与え、アトピー、食物アレルギー、自己免疫疾患をはじめ、文明病といわれる糖尿病やガンなどの生活習慣病(成人病)の大きな原因になるとも考えられています。
 風邪などの感染症の予防、ガンの予防のためにも、腸管免疫系を活発な状態にしていくことを忘れてはなりません。老化とともに免疫能は低下し腸内環境も徐々に悪化していきます。中高年からは特に腸管免疫系が重要な生体防衛の役割を果たしているといわれています。 

インフルエンザの予防

 一般に「かぜ」と呼んでいるのは、さまざまなウイルスに感染することで起こる症状の総称で、インフルエンザは、インフルエンザウイルスという特定のウイルスに感染することによって起こる病気です。インフルエンザウイルスは、低い気温の中で、空気が乾燥すると活発になり、長時間空気中を漂う性質があります。

●湿度・温度と6時間後のインフルエンザウイルスの生存率(%)
相対湿度
温度
20% 50% 80%
10℃ 63 42 35
22℃ 66  4  5
32℃ 17  1 微量

同じ気温が22℃でも、湿度が50%を超えると極端にウイルスの生存率が下がっていることがわかります。つまりインフルエンザウイルスの敵は湿度なのです。
私たちの体は、呼吸器細胞(のどや鼻・気管など)の表面に広がる腺毛が粘液を常に移動させて粘液の新陳代謝を行い、粘液自体がウイルスを殺したり、食道などの安全な所へ移動させてウイルスに感染させないようにしています。口の中が乾燥すると粘膜が乾燥し、ウイルスなどを排出しようとする働きが弱まって感染しやすい体の状態も作ってしまいます。つまり、外界の空気が乾燥して口の中が乾くのは、インフルエンザの好発状況となるのです。このことからもインフルエンザを予防するためには室内の温度湿度の環境を整えることがまず大切で、次にうがいなどにより粘膜の乾燥を防ぐよう努めてください。

ピロリ菌

ピロリ菌(ヘリクバクター・ピロリ菌)というと日本人の2人に1人は保菌者で、胃炎、胃潰瘍から胃がんにまでつながる原因菌として騒がれています。統計では慢性胃炎や胃潰瘍の患者の70%〜90%、胃がん患者の60%〜100%がピロリ菌に感染していて、除菌治療は昨年11月には健康保険の適用にもなりました。抗生物質を使った除菌治療も一定の効果がありますが、強い副作用がありますし、完全な除菌はできません。そんな中で今、細菌学の研究者から注目されているのが笹エキスです。ピロリ菌は、胃の中の強い酸にもびくともせず、鞭毛のパワーで胃壁にぐいぐいと穴を開けて入り込みすみついています。しかし鞭毛の鞘が溶けて直接的に胃酸にさらされるとひとたまりもありません。笹エキスはこの鞭毛を被っている鞘を溶かてしまうということがわかってきました。(近く国際学会で発表する予定)さらに笹エキスには抗菌・殺菌作用も極めて高いことが分かり改めて笹の素晴らしさに驚かされる思いです。
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注目の安保免疫理論とは
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1巻、2巻が出ていて、読みごたえのある本です。
きっと人間は遺伝子が目覚め進化していくのでしょう。



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